会社の健康診断のバリウム検査結果で所見ありだったので、会社の診療所の先生の紹介状を持って近くの病院へ行きました。
当然、胃カメラを飲むことになりました。「飲む」と書きましたが、鼻からなら「入れる」です。胃カメラも進歩しました。
胃カメラ鼻から
15年ほど前に口から胃カメラを飲んだことがありました。麻酔液を喉に溜め麻酔が効くまで待つのですが、気持ち悪く麻酔液を吐いてしまい、やり直した記憶がありました。胃カメラ自体は先生が上手だったおかげか全く問題ありませんでした。でも15年も前のことです。今は麻酔液も変わったかも。
私:
「15年ほど前に口から胃カメラを飲んだことありますが、口の麻酔液が気持ち悪くで大変でした。でも今はむかしと変わって麻酔液も良くなりましたよね?」
先生:
「いや、あまり変わってません。」
鼻からの胃カメラを予約しました。
血液検査を受け、甲状腺機能も調べてもらうことになりました。検査結果は、検査日に訊くことにしました。
検査当日
右の鼻から入れることにしました。
小さい管から順番に入るかどうか確認しました。管に液体をかけます。その液体が口の中に入ってくるので、少し気持ち悪いです。一番小さい管はすぐ入りました。少し大きい2番目の管はきつく、やっと入りましたが、苦しい感じでした。更に少し大きい管はむりやりという感じで入れましたので、少し痛みました。胃カメラは3番目の管より大きいそうです。
ここまでの準備は看護師さんが行いました。
看護師さん:
「3番目の管がやっとだったので、入らないかもしれませんが、これから先生が胃カメラを入れてみます。入らなかったら口からになります。」
「今回は右の鼻から試しましたが、次回するときは、左の鼻から試してみて下さい。右の鼻はだめでも、左の鼻は入ると言うこともあります。」
私: え~、そうなの?右がダメなら、左だってだめじゃないの?
「はい、わかりました。」
看護婦さん:
「ピロリ菌の検査もするんですか?」
私:
「はい、検査することにしました。」
先生がやってきました。やはり、胃カメラは鼻に入りませんでした。
結局胃カメラ口から
結局、口から胃カメラを飲むことになりました。しかし、鼻用の胃カメラは口用より小さいので、口からなら楽ですと言われました。
麻酔液は、思ったより気持ち悪くありませんでした。
カメラが喉を通るときはとても辛かったですが、喉を通ってしまった後は、我慢できる程度でした。鼻用のカメラなので、小さいからでしょうか。
カメラが映していく胃の中の画像を見ながら、検査していきます。
ピロリ菌は2か所組織をつまんで取りました。取られた感覚はありませんでした。
なにか写っている
なにか丸い突起物が1つ写っていました。
診断
先生:
「血液検査の結果で甲状腺の異常はありませんでした。ピロリ菌もありませんでした。 ・・・・・・の数値が高いですが、・・・・の数値は低いので、総合的にみて問題ありません。」
「5mmの粘膜下腫瘍です。粘膜の下にある腫瘍なので、内視鏡で取ることはできません。取ると穴が開いてしまいます。3cm以上になったら、開腹手術をします。年に1回胃カメラで経過を見て下さい。」
「紹介状がありましたので、検査結果は会社の先生に報告しておきます。」
「もし、来年も胃カメラをうちの病院で受けるようでしたら、来月隣のビルに引っ越しをしますのでお知らせしておきます。隣のビルですからすぐわかると思います。●×塾の2階です。」
私: 粘膜下腫瘍って言った??? いっぺんにたくさん言われると忘れちゃいます。
「はい、わかりました。」 わかってないけど、質問も思いつかない~
やっぱりなんて言われたか忘れた
お買い物をして家に帰ったら、「腫瘍」しか覚えていませんでした。
ネットで「胃」「腫瘍」で検索。粘膜下腫瘍って言ったっけ?思い出せないけど、それしかなさそうだから、たぶんそれかな?
そういえば、会社に報告するとか言っていたような?
数週間後、会社に確認したら、胃粘膜下腫瘍でした。
胃粘膜下腫瘍
調べてみました。
1.胃粘膜下腫瘍とは
胃粘膜下腫瘍は、腫瘍(病的な細胞が増殖したもの)が粘膜の下に存在していて、正常粘膜に覆われているので正常粘膜が盛り上がっているように見える病変です。胃粘膜下腫瘍は、腫瘍が正常粘膜に覆われています。胃の表面に顔を出している場合もあります。
2.症状
ほとんどの場合は無症状です。多くの場合、検診のバリウム検査や胃カメラで偶然に見つかります。腫瘍が表面に顔を出している場合は、そこから出血をして、血を吐いたり、便が黒くなったりすることがあります。
3.種類
様々の種類の細胞が粘膜の下で腫瘍化したものを総称した診断名です。治療不要な良性病変から、治療をしないと命に関わる悪性病変まで多様です。ある遺伝子変異が陽性のものはGIST(ジスト)と呼ばれています。
4.診断
通常、胃X線造影検査や内視鏡検査で診断します。内視鏡の先端に超音波装置のついている超音波内視鏡を用いると、粘膜下腫瘍を断面図で見ることができます。さらに、超音波内視鏡で位置を確認しながら、腫瘍に針を刺して細胞を採取する超音波内視鏡下穿刺生検法では、細胞レベルで診断を行うことができます。腫瘍が顔を出している場合は、通常の内視鏡で組織を採取することが可能です。
CT検査やMRI検査でも内部の性状や腫瘍の拡がりを調べることができます。このような検査を組み合わせて総合的に診断します。
5.治療
治療の必要のないものから、手術切除や化学療法が必要なものまであります。
「GIST(悪性腫瘍)診療ガイドライン」において、有症状あるいは 5.1 cm以上のしい胃粘膜下腫瘍、 もしくは生検にてGISTと診断されれば絶対的な手術適応となります。 逆に、腫瘍径が2 cm未満で、潰瘍形成、辺縁不整、増大傾向などの悪性所見がなければ年1~2 回の画像検査による経過観察とされています。
腫瘍径2 cm未満であっても、増大傾向を示す場合や内視鏡上悪性所見が認められた場合は手術適応となり得ります。逆に,腫瘍径が2~5 cmで あっても精査にて悪性所見を認めない場合は経過観察が許容されます。日常臨床においては、患者の耐術能や治療に対する希望も勘案し総合的 に決定されているのが実情です。
ガイドラインを考える
先生は腫瘍径3cmになったら手術と言っていましたが、ガイドラインは2cmとなっています。ですが、2cm未満でも急激に大きくなるとか、粘膜の表面に潰瘍があるとかの悪性所見があった場合は手術ともあります。小さいうちは増大傾向があるかないかで、5.1cm以上は手術というイメージのようです。
結論
5mmなので、1年後の検査で大きさを見ることにします。もちろん、症状がでればもっと早く検査しますが、「ほとんどの場合は無症状」とあったので、1年後に胃カメラを左の鼻から挑戦します。
また、1年後お会いしましょう。
追記⇒胃粘膜下腫瘍は育っているか?恐怖の胃カメラ!1年後体験談